スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

というわけで、伊坂幸太郎も残すは「死神の精度」のみとなりました。
怒濤の勢いで読みあさりました。
彼の小説は全く持ってライトノベルのギリギリのラインに立ってると思う。
言うなればセンスの作家と言ってしまってもいい。
読みやすさはピカイチで、下手なライトノベルより読みやすい。
友人と伊坂幸太郎を語る時は、何だか浅野いにおを語るかのような興奮の仕方をしてると思う。
村上春樹にも共通するような世界観なので、ハルキチファンにはウケが良くないようだ。
僕は春樹は物語を末広がり的に広げに広げた挙げ句、放り出して空中分解していくような感覚にさせるなあと思うが、幸太郎は末広がりさせた後、しっかりある地点に着地して、その着地点の意外性や感動を与えてくれると思う。
この着地点を明確にする表現がハルキチイズムに反するようで。。
でも実際、ハルキチの方が深いです。
幸太郎はキャラが立っていて別の小説に出て来たりするのでライト感がひどい時があったりします。
しかし、着地点を模索し、読者の導線をガッツリ作り込み、そのように読者が導かれていくような表現は紳士的で好感がもてます。
僕はコウタルーの中ではオーデュポンの祈りが一番好きですが今回は短編集「フィッシュストーリー」の中の「ポテチ」について少し書きます。
ネタバレ祭りなので買って読む人は見てはいけません。

主人公は今村というしがない空き巣の男と大西という今村の彼女。
この二人の馴れ初めもなかなか面白いですが割愛させてもらいます。

今村はいつもネジが抜けていて、天然キャラで、大西はかなり気性が荒い女の人です。
ストーリーはある日二人は尾崎というベンチから抜け出せない、代打さえ出してもらえない野球選手の家に空き巣に入るところから始まります。
途中いろいろな事件がありながら物語は進んで行きます。
尾崎という野球選手は直接出てくる事は無いんですが今村が何故か付け回すのでよく出てきます。
そして尾崎関連で野球の話がでる度に大西は

「ただのボールが遠くに飛ぶだけの事」

とホームランを切り捨てます。
そして物語の核となる部分ですが、だいたい予想がつくような表現で進行します。
今村がタッチというマンガを愛読している事。
尾崎はすごいやつだ!!と断るごとに言いまくる事。
母親に尾崎みたいなやつが息子だったら良かった?と聞く事。
今村と尾崎が同じ病院で生まれた事。
と、だいたいわかりますよね。

しかしその核となるストーリーはラストのシーンを盛り上がらせる布石でしかありません。
今村が母親の実の息子ではないと気付いた大西と黒沢(空き巣の師匠)は、母親と今村を野球観戦に連れて行きます。
そしてその日は二人が女をつかって監督を脅し、
「ここぞという所で尾崎を代打に出せ」
という約束をさせている日でした。



「もしかして、黒沢さん、そこで尾崎が劇的なホームランを打ったりするとか期待してるんですか?」
大西はそうも訊ねた。まさか、それで意気消沈している今村を元気付けることができればいい、なんて夢想じみたことを考えているんじゃないでしょうね、と。
「いや」と黒沢が苦笑した。
「だいたいが、本塁打が出たとして、それで、何か変わるのか?」
と皮肉めいた言い方をする。
「たかだかホームランで、人は救われるのか?」
なるほどその通りだ、と大西も思った。
「ただのボールが遠くに飛ぶだけのことですからね」



と二人は会話してます。このどうでもいいからやってみた。みたいな伊坂キャラが好きです。笑
そして試合はクライマックスへ。七回満塁、ツーアウト、一発逆転のチャンス。
監督は尾崎を代打に指名し、観客がどよめき立つ。
そしてツーストライク。




直後、投手がセットポジションから投げた球を、尾崎のバットが叩いた。
あ、と大西は言い、となりの今村もあ、と言い、おそらくはスタンドにいる観客全員が、「あ」と言った。
スタジアムの芝と土の色が、照明で美しく映えていた。
外野席の大西は反射的に座席から立ち上がり、大きく拳を振る。頭が空洞になり、一瞬ではあったが、無音になった。
歓喜の波がスタンドの観客たちを覆い、今村は溢れ出る涙を拭いもせず咆哮し、打球はライトスタンド上空を飛び、その先には照明の届かない、深い夜空が広がっている。
尾崎はバットを放り投げ、自らの打球の軌道を眺め、天高く拳を突き出し、その後で、外野席に向かって人差し指を向けた。
黒沢が「どうしたんだ」とわずかに笑い、訊ねてくる。
大西は目の端を拭いつつ、「だって」とどうにか答えた。

「だって、ただのボールがあんなに遠くに」

今村がおーい、と手を振っていると、尾崎が一塁へ、俯き加減にゆっくりと走り出した。



これが伊坂幸太郎の物語の着地点です。物語は何も解決していない。でも物語を丸投げにする事は決してない。読んでいる主体は何だか解らない透明な解決を見たような気分になるのではないでしょうか?
誠実に小説に向かっている姿勢が良いです。
こう、スタンダードに。
抽象的にまとめるのも嫌いじゃないんですが、こう普通のことが普通に感動するようなものを見せつけられると。。
「だって、ただのボールがあんなに遠くに」
この一文が伊坂幸太郎の面白さを全て語っているように思います。



スポンサーサイト

テクのん

僕はwire07行きたかったんですね。まあ金銭面で無理でしたけど。
目当ては琉球ディスコ。
今さっきトップランナーに出てたんで興奮しました。
いや、琉球民謡とミックスするって‥ミーハーな音なんですけどね。
わかっててもかっこいい。というかベタな感じがすごくいい。
レニーフォスター氏の音源にも琉球フューチャーありましたが、あれもよかった。
というか泣けた。
こういう音にもともと人間は根源的に弱いんじゃないかしら。

あの暗いアングラなクラブに胸を突くリズムと電子音。その上に琉球民謡の温かいメロディーと声。
リズムにのせて踊り狂う琉球ディスコのお二人。
そして黒い機材で埋め尽くされたステージに原色を使いまくった衣装の沖縄の踊り子達。
もう十分に世界が崩壊していました笑

ああ、好きやなーテクノ。

000000000239164-1.jpg

ざっきっきっき

日記に描くようなことか?

迷うけれども載せてみる。

昨日は院試の手伝いでした。もちろん僕は受けないのであくまで手伝い。
(一応詳しく言うと教授さん達がstopサインをだしたので自分のモチベーションも下がりきっていたので受諾した形。それなりにショック。)
そんなにも一生懸命になれるテンションを維持し続ける彼らに僕は絵描きになってくれと本気で思った。本気で手伝った。役に立ったかはわからないが。


みんなで大学に近い小西の家に泊まった。小西家まで歩いていると懐かしい、悲しいというよりとにかく自嘲的な笑いが込み上げて来た。久しぶりに犬に会った。覚えてくれていて驚いた。
僕以外には警戒して近寄らない。
ありがとうと思うとなんだか少しウッとなるけどこらえた。
部屋を見た。かなり変わっていた。もうこれ以上は見てらんねえや。と思いすぐ寝た。
帰り際にがんばれよ。と言った
受かるよ!なんてみんなには言えないし言ってほしくもないだろう。
もうぼくはドロップアウトしているのだし。
本人達も受かれば奇跡!と思い行っている。

でもうかればいいと本気で思っている。

みんな絵描きになれるはずだと思う。

願っている。



もう訪れることは無い家を後にして、犬に別れをつげて、自嘲気味に笑った。

いくらなんでも早すぎる桜が何個か咲いていた。

なんだか気の利いた言葉が見当たらない。

すごく霧が濃かった。朝は霧が濃かった。









今、見た夢がおもしろすぎたので書きます。
僕はいつもの夜勤中。可愛い女の人が来て、接客していた。
おつりを間違えて、更に商品まで数を間違ってしまい、笑われてしまう。
すいません!と言うとこれで二回目です。と優しい笑顔で笑いかけてきた。
僕も笑い、彼女も笑う。
そうしたらすぐドアの前で若者とおっさんの集団対集団のケンカがはじまって、罵声や怒号が飛び交っていて、しかもその言葉は内容を得ず、なんと全員完全にイッちゃってる人たち同士のケンカ。
僕は今出ない方がいいですよ。と女の人に言いますが大丈夫大丈夫。と出て行ってしまいます。
そして心配で外を見ているとおっさんが一人、女の人の方に何か叫びながら走っていく。

僕は心臓が破裂しそうになってまだうわわ!と思っているとおっさんは傘を振り回しながら女の人に襲いかかり、他のケンカしていた男達もそれを見て笑っている。


気がつくと走っていた。
ファミマの店員は走りながら何か声を出さないと!思い、タスケテ~と緊張とか恐怖とかで震えた情けない声を出していた。
後ろからさっきまでケンカしていた男たちが仲良く追いかけてきた。
標的が僕と彼女に変わったのだ。


僕はおっさんにタックルし、女の人の手を掴んで走り出した。そして走る走る。
何度か僕は殴られたけど、なんとか走った。
彼女に走れ!!と言って自己犠牲みたいな事もした。彼女は走らず、その時は僕の手をひき、そしてわかったとばかりに僕が手を引く。
そして家に滑り込む。
男達はドアの外でタダで済むと思うなよ。と言って去る。

僕は彼女に抱きついていた。多分、泣いていた。

彼女も安堵から、放心状態だった。

僕は怖かった。あれだけの人数で家に入ったぐらいで引き下がるのはあまりに妙だったから。
あの捨て台詞は悔し紛れじゃないことが何となく解ってしまったから。

それからしばらくは何もなかったし、警察にも言った。実際何も動かなかったが。
彼女はしばらくは怖すぎて帰れなかったので家に泊まっていた。

店長に報告して怖いのでバイト辞める旨を伝えた。多分何かイヤミを言われた。
それから、みんなが心配してくれて家に来てくれたりした。
彼女と僕はお互い眠れず、精神的にギリギリではあったが付き合っちゃえよ~!とか友人達が毎度毎度茶化すおかげかそのことを少しずつ思い出に変えていった。

そして一ヶ月くらい経ったのか、二人とも落ち着いてきて彼女がもう帰れるとのことで駅まで見送った。
多分恋とかお互いしていたのだと思うけれど、これで終わりかと少し切なくなる。一応メールアドレスだけ交換して別れた。

その日の夜、ふと目を覚ますと携帯が震えていた。見るとあり得ない数のメールが入っている。心臓が高鳴る。苦しくなる。「白井」という人物からだ。中を見る。


僕のパソコンの画面が他人のパソコンに写っている写真だ。
そして僕がバイトを辞める時の写真。僕がうつむいていて店長はカメラに向かいピースサインをしている。
遊びに来ていた友人達の写真。みんな笑顔がいびつに歪んでいる。
彼らはこれを知っている。

なんてことだろう。

そして目の前のパソコンに少女漫画のアニメが勝手に流れ出した。
絶叫。
僕はパソコンを壊し、彼女を思い出した。そして走り出した。
絶対的な絶望のなか。

と目が覚めました。怖すぎません?怖すぎて寝れないです。
しかも長いしリアルやし。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。